初めて公開されたEmobile
ISDN、B-ISDNの交換機や、44兆円もかけて家庭まで引いた光ファイバー網は、お蔵入りすることになるかもしれない。
利用料金が高すぎて、一般家庭ではだれも利用できないのではないだろうか。日本の場合、家庭へのダウンリンクは、主に衛星とトランスバーターを用いた無線CATVによってトラフィックが確保されることになるだろう。
アップリンクは、データ有線か、既存の電話線を転用したADSLのディジタル電話を用いて回線を確保することになるだろう。データ有線会社の共聴光ファイバーのタップは、いずれ各家庭に引き込まれるようになる。
共聴光ファイバーとADSLは、いずれFTTCによるHDTVクオリティのFSNに進化することになる。一方、無線CATVは光ファイバーや同軸、複数のCSで送られてきたディジタルビデオ信号などをトランスバーターで21Gヘルツ帯に変換し、ホイップアンテナ程度の簡単なアンテナで受信できるように、街ごとにアンテナ基地を設ける構想である。
最初に登場するのは、単純にCSの電波をコンバータで周波数変換、増幅するだけのものだが、ケーブル不要のためインフラコストは格段に安い。同軸ケーブルがGヘルツまでの信号しか減衰のため送れないのに対し、近い将来には数十Gヘルツ帯を使用する無線CATVはスペクトラム拡散、ホッピングとリードソロモン符号を用いて、八木アンテナを用いなくてもゴーストや、フェージングに強い双方向通信パスを提供し低下する。
無線CATVは、各家庭からのアップリンクとしても重要なソリューションを提供する。ワンチップで1万MIPSを超えるDSPを用いたDSPアレイは、100Mヘルツオーダーのサービスバンド幅を同時にディジタルフーリエ展開し、多チャネルする。
集合光ファイバーも、もしFTTHが現実味をおびるなら、既存の集合ツイストペアケーブルと同じ水準までコストは低下するだろう。郵政省の広域ISDN調査研究会のFTTHにかかるコストが13.44兆円とする見積もりは、まったくの幻想に終わるだろう。
光ファイバーも、普及期にはメートル単価は10円程度にまちがいない。インテリジェントビルを新たに建てなくても、既存設備の電話管を用いてカテゴリー5のLANを構築できる。
これからインテリジェントオフィス機能をもつビルを建てるなら、各フロアにテレビの共聴アンテナ線と、通常のものより太い、直径40mm程度の電話管を通しておけばよい。各階を貫くデータ管は1本あれば、ファイバーを何本も通すことができる。
バブル期には、白黒もわからずにして800億円規模のとてつもない投資の末に建てられた。800億円もかけて新築しなくても、既存の電話管にカテゴリー5ケーブルを引き込むだけで十分である。
既存の建物を利用する場合も、30億円もかけて無線LANを張る必要はまったくない。
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